こうきさん
あかねさん
このようにFX上級者としてさらなる利益を確保するため、海外移住を検討する方もいます。今回はおすすめの移住先を紹介するとともに、移住における注意点も解説します。
FXトレーダーとして新しい生活のきっかけをつかめるので、参考にしてください。
- おすすめの移住先はUAE、シンガポール、マレーシア
- キャピタルゲイン課税のない国ならFX利益を移住前より増やせる可能性がある
- 海外移住後に追加口座を作るならExnessやAXIORYなどがおすすめ
FXトレーダーの移住で覚えておきたいポイント3つ
FXトレーダーが海外へ移住する場合、移住先の税金の仕組みやビザなど、確認すべき事項があります。ここでは以下の3つのポイントを覚えておきましょう。
キャピタルゲイン課税のない国への移住でFX利益を増やせる
世界にはキャピタルゲイン課税のない国があり、移住すればFXの利益を増やせることがあります。
- FX利益が非課税なので多くの資産を確保できる
- 海外移住者は現地で納税するため、キャピタルゲイン課税のない国ならFX利益関連の納税が不要
- 多くの利益の確保で生活水準を上げられる可能性もある
キャピタルゲイン課税のない国は以下のとおりです。
- シンガポール
- マレーシア
- UAE(ドバイ)
- 香港
- スイス
上記に加えタイは年度内に海外証券で出した利益について、同じ年度内にタイ国内へ持ち込まない限り非課税です。またフィリピンでも外国籍居住者は国外で発生した所得の課税を受けません。
FXの利益に税金のかからない国は確定申告の手間も省けるので、経済的なアドバンテージを受けられます。
FX目的の移住では投資家ビザを入手可能
FXでの利益確保や節税が目的で移住する場合、一部の国で投資家ビザを取得できます。対象国を以下で確かめてください。
国名 | 最低投資金額 | 取得可能ビザ | 審査期間 |
---|---|---|---|
オーストラリア | 250万AUドル (約2億3,800万円) |
永住権 | 約14~24か月 |
見出し | 500万NZドル (約4億2,500万円) |
永住権 | 約1年 |
アメリカ | 80万USドル (1億1,200万円) |
永住権 | 約47~71か月 |
カナダ | 35万CAドル (約3億6,800万円) |
永住権(中断中) | 約3年 |
UAE(ドバイ) | 100万AED (約4,000万円) |
長期滞在ビザ | 約1か月 |
スペイン | 50万ユーロ (約7800万円) |
長期滞在ビザ、永住権 | 約1~2か月 |
ポルトガル | 35万ユーロ (約5,400万円) |
長期滞在ビザ、永住権 | 約1~2か月 |
ギリシャ | 25万ユーロ (約3900万円) 特定地域に限り50万ユーロ (約7800万円) |
永住権 | 約6か月 |
マルタ | 15万ユーロ (約2,300万円) |
長期滞在ビザ、永住権 | 約1~2か月 |
シンガポール | 250万SGドル (約2億6,300万円) |
永住権 | 約6~12か月 |
マレーシア | 100万リンギット (約4,000万円) |
長期滞在ビザ | 約6か月 |
タイ王国 | 60万バーツ以上 (約240万円 |
長期滞在ビザ | 約1~2ヵ月 |
アイルランド | 100万ユーロ (約1億5,500万円) |
長期滞在ビザ | 約8か月 |
※2024年12月30日時点
法人を設立するなら年間経費を想定しておこう
FXのために法人を設立すれば、経費として認められるものが多くなるため、年間経費の想定が大事です。主な経費として以下が挙げられます。
- 取引手数料
- オフィスの家賃や固定資産税
- FXに使う端末やオフィス家具などの備品
- インターネットや電話などの通信費、光熱費
FX事業の年間経費は、オフィスの規模や取引状況により大きく変わります。ドバイやシンガポールのようにFXの利益が課税されない国もある一方、経費が大きすぎると損失も膨らみます。
以上から法人を立てたら、日々の経費を記録できるようにしてください。
FXトレーダー上級者におすすめの移住先
FXで利益を上げていて、さらに資産を増やしたい上級者のため、おすすめの移住先を紹介します。ドバイやシンガポールなど、キャピタルゲインのかからない3つの国を見ていきましょう。
UAE・ドバイ
- キャピタルゲイン税だけでなく法人税や所得税なども非課税
- 東京より家賃の安い物件があるので住みやすい
- フリーゾーンへの法人設立で就労ビザを取得できる
ドバイはさまざまな税金が非課税なので住みやすいと考えられます。主な非課税対象の項目を見ていきましょう。
- キャピタルゲイン税
- 法人税
- 所得税
- 固定資産税
- 自動車税など
2018年から消費税5%が導入されているものの、非課税対象の項目が多いため、タックスヘイブンの代表例として知られています。
東京と比べて物価はやや高いものの、家賃の安い物件もあるため、比較的住みやすい地域です。
UAEのフリーゾーン特区では、外国人が100%株主となり法人を設立できます。日本人が設立した場合も、就労ビザの取得条件を満たせるのです。FXでの収益が大きい方は、フリーゾーンで法人を作れるか検討してみてください。
他にも100万AED(約4000万円)相当の投資額があれば、投資家ビザによる長期滞在ができます。
シンガポール
- FX利益が非課税なので支出を抑えやすい
- ビザ取得のパターンが多く移住の準備がしやすい
- インフラや治安が安定しているので暮らしやすい
シンガポールもFXの利益が非課税なので、投資における支出を抑えやすいといえます。それだけでなく所得税は累進課税制度ながら最大24%で、日本の最大45%より低い水準です。
シンガポールでビザを取得する方法は、以下のように複数あります。
- 現地法人の設立
- 現地で就職
- 投資家向け永住権の取得など
以上からFXの投資実績が豊富なら、移住先に選びやすいといえます。
治安が安定しているため、安心して暮らせるのもシンガポールの強みです。街中の監視カメラで安全が確保されていることに加え、地下鉄やバスなどのインフラも整っているため、不便な要素はあまり見られません。
マレーシア・クアラルンプール
- キャピタルゲイン課税がないためお金を貯めやすい
- タワーマンションの家賃が安い
- ラブアン法人の設立で就労ビザを取得できる
マレーシアのクアラルンプールはキャピタルゲインへの課税がないだけでなく、物価の安さでも有名です。家賃が月額10万円のタワーマンションのように、日本では考えられない物価水準が暮らしやすさにつながっています。
マレーシア連邦領であるラブアン島は外資誘致特区とされており、こちらに設立した会社は「ラブアン法人」と呼ばれます。一定条件を満たせば法人税率が3%になり、日本人による設立でも就労ビザを取得できます。
日本と海外におけるFXの税金の違い
FXトレーダーとして移住するなら、日本と海外の税金の扱いが違う点を覚えてください。海外に移住すると現地で納税するため、以下の違いを入念に確かめましょう。
日本在住の場合
日本に住んでいる場合、国内と海外の各FX業者によって、利益から出る税金が異なります。日本では一律20.315%(所得税15.315%+住民税5%)なのに対し、海外では累進課税が適用されます。税率の違いを以下で確かめてください。
課税対象の所得金額 | 国内FX業者の利益の税率 | 海外FX業者の利益の税率 |
---|---|---|
1000~194万9000円 | 5% | 20.315% |
195万円~329万9000円 | 10% | 20.315% |
330万円~694万9000円 | 20% | 20.315% |
695万円~899万9000円 | 23% | 20.315% |
900万円~1799万9000円 | 33% | 20.315% |
1800万円~3999万9000円 | 40% | 20.315% |
3999万9000円超 | 45% | 20.315% |
海外FX業者の利益にかかる税率は、694万9000円以下の所得金額において、国内FX業者を利用した場合より税率が低くなります。
また国内FX業者の一部では特定口座の開設も可能です。
特定口座開設により、所得税や住民税の手続きを簡単に行えるため、多額の利益を出している方は助かるでしょう。
一方で海外FX業者を使っていると、特定口座の開設は不可能です。確定申告の際は自身での計算が必要なので、事前に準備しておきましょう。
海外在住の場合
海外在住ならFXの税金も居住国のルールで扱われます。一部の国について、FXの利益に対する税金の扱いを見ていきましょう。
- シンガポールやマレーシア、UAE(ドバイ)はFX利益が非課税
- タイではFX利益に対し最大35%の累進課税制度がある。ただし年度内に海外証券で出した利益は、同じ年度内にタイ国内へ持ち込まない限り非課税
移住先によってはFXの利益が非課税だったり、低税率だったりします。日本在住時より大きな資産形成をしたい場合、税金に関する優遇措置が経済的アドバンテージにつながるのです。
ただし海外在住でも、日本国内に源泉のある所得は、日本で確定申告をしなければなりません。たとえば日本の不動産は、国内に源泉のある所得とみなされます。
日本と海外では税制が違うため、海外でFXの利益を得たら以下に気をつけましょう。
- 状況に応じて現地税理士に相談する
- 移住国の税制の確認に加え、税務当局への確認も忘れない
- 日本の国税庁への報告義務や、二重課税防止条約が適用されるか確かめる
海外移住後のFX取引の注意点
海外に移住すると取引環境や税金の扱い方が変わるので、ここでは以下の2つの注意点を詳しく見ていきましょう。
移住後は日本のFX業者を利用できない
海外に移住すると日本国内のFX業者はもう利用できなくなります。日本国内にもGMOクリック証券や外為どっとコムといった人気FX業者がいるものの、どれも海外在住者の口座開設には対応していません。
移住前に日本のFX業者を利用していれば、全ポジションの決済と口座残高の出金を済ませ、解約手続きを済ませましょう。
海外から日本のFX業者を利用できないのは、国による税制の違いだけでなく、マネーロンダリング対策でもあります。こうした背景から海外に移住すると、海外拠点のFX業者しか利用できなくなるのです。
日本の非居住者は現地で納税する
海外移住後、FXの利益は現地で納税しなければなりません。ただしドバイやシンガポールのようにFX利益が非課税である国は、そのぶんについて確定申告が不要です。
海外への移住で大切なのが、現地の税務当局への確認です。また税理士や会計士との連携も取り、現地のルールで税金を正しく支払える体制を整えましょう。
移住先によっては現地の日本人の専門家がいるため、インターネット検索を通して信頼できる税理士や会計士を見つけてください。
海外移住後におすすめの海外FXの追加口座
海外移住後は海外拠点のFX業者を使うことになるので、おすすめの追加口座を以下で確かめてください。
Exness|プロ口座
- レバレッジ無制限なので取引の自由度が大きい
- スワップフリーも利用可能なので翌日以降へ持ち越したときの損失がない
- 分別管理により顧客資産も安全
Exnessはレバレッジ無制限のFX業者として、世界中から高い評価を受けています。海外でもAXIORYは400倍、XMTradingは1000倍のように、最大レバレッジ倍率が決まっています。
しかしExnessは無制限であるため、海外FX業者のなかでも自由な取引をしやすいのです。
スワップフリーも採用されているため、ポジションを持ち越したときの損失がありません。スキャルピングからスイングトレードまで、多くのトレーダーが利用しやすいといえます。
Exnessは顧客資産の分別管理も徹底しているため、トラブルのリスクが少ない業者です。不測の事態が生じたときも、補償を受けられる可能性があります。
日本語サポートがないというデメリットはあるものの、強固な運営体制を築いているので、海外移住者は安心して利用できます。
AXIORY|ナノ/テラ口座
- ナノ/テラ口座のスプレッドが狭く取引しやすい
- 信託保全で顧客資産を厳重に管理している
- cTrader対応なのでスキャルピングをする人にも合う
AXIORYは海外FX業者のなかでも使いやすく、なかでもナノ/テラ口座のスプレッドの狭さがポイントです。口座ごとの違いを以下で確かめてください。
口座名 | スプレッド(USDJPY) |
---|---|
ナノ/テラ口座 | 0.5pips |
スタンダード口座 | 1.6pips |
※2024年12月30日時点
またAXIORYは信託保全をしており、顧客から預かった資産は信託銀行へ預ける形で分別管理しています。信託保全のメリットは運営会社が破綻しても、顧客の資産が保全されるため、全額返してもらえる可能性があることです。
cTraderの利用も可能なので、スキャルピングをするトレーダーに向いています。ワンクリックのような直感操作が可能で、短時間で取引を重ねるときに使いやすいからです。
XMTrading
- 海外FX業者のなかでもトップクラスの大手なので信頼性が高い
- イギリスやキプロスなど複数国でライセンスを保有している
- KIWAMI極口座はスタンダード口座よりスプレッドが狭くおすすめ
XMTradingは海外FX業者のなかでも規模が大きく、世界190か国で1000万人以上のトレーダーを抱えています。豊富な実績があるので、上級者にとって長く使い続けられます。
イギリスやキプロスなどでライセンスを保有しているため、安全性も申し分ありません。イギリスのFCAは世界でもとくに取得困難とされているものの、XMTradingは取得しているため、信頼性が高いといえます。
XMTradingでおすすめの口座はKIWAMI極口座で、スプレッドが狭く、短期トレードに向いています。以下で口座ごとのスプレッドの違いを見ていきましょう。
口座名 | スプレッド(USDJPY) |
---|---|
スタンダード口座 | 2pips |
マイクロ口座 | 2pips |
ゼロ口座 | 0.2pips |
KIWAMI極口座 | 0.9pips |
※2024年12月30日
ゼロ口座はKIWAMI極口座よりスプレッドが狭いものの、最大レバレッジ倍率は500倍で、KIWAMI極口座の1000倍より低いといえます。取引の自由度を考えると、KIWAMI極口座が利用しやすいのです。
FXの海外移住でよくある質問
FXを目的とした海外移住について、よくある質問をまとめました。以下の回答を参考にして、移住前の準備に役立ててください。
- FXで税金のかからない国はどこですか?
- UAE(ドバイ)やマレーシア、シンガポール、スイスなどが該当します。
- 海外在住者におすすめのFX業者は?
- ExnessやXMTradingなどは世界的な人気があり、安全性も高いのでおすすめです。
- 海外移住によるFXでのタックスヘイブンのメリットは何ですか?
- FXの利益に対する課税額が日本より低いため、節税をしやすいことです。とくにFXの利益が非課税の国は、このようなメリットに恵まれやすいといえます。
- 海外移住の手続きの準備として何が必要ですか?
- 移住1か月前までは、パスポートの更新や必要なビザの取得などを忘れないでください。1か月前~1週間前の段階では海外転出届を出し、日本の銀行口座の整理なども済ませましょう。また現地で車を運転するなら、国際運転免許証の取得も重要です。
まとめ
海外には日本より税金の安い国があるため、移住すればFXの利益を増やせる可能性があります。たとえばドバイやシンガポールなどはFXの利益が非課税なので、節税目的を達成しやすいのです。
海外は日本と税制が違うため、確定申告のルールや手続きの確認を忘れないでください。海外で使いやすいFX業者の口座を開き、取引環境を整えましょう。
現役トレーダー
コメント